福岡デザインアワードの賞をいただき
2016/10/22
本当に心から感謝。
長文ですが、ご報告です。
今回、福岡デザインアワード優秀賞をいただきました。

「二丈紅白米」は、何かに導かれてるのかというくらい、人とのご縁で形作られた作品です。
昨年夏前からプロジェクトをスタートし、昨年1回目の限定販売を。その後、パッケージのさらなる美しさを求め改良を重ね、ようやく多くの方にお披露目する機会をいただきました。
優秀賞の総評をご紹介させてください。
「二丈紅白の縁起の良さを、現在の福岡の元気ある地域性を、見事なまでのプレミアムなパッケージに表現し、そこに日本古来の造形要素を組み込みながらも、現代を表現する美しいパッケージデザインに結実している。
本商品の印象的で独自のパッケージには、持ちやすさや人から人へと手渡す時の美しさの作法をもデザインするなど、独特の反りを形態化した造形性の精緻さに感動も覚える。
精緻なパッケージデザインに至る、商品企画からマーケティング、そして広告をもトータルにとらえたブランディングデザインが高く評価された。」
このプロジェクトは、東京から糸島に移り住むことで出会えた、二丈赤米の生みの親である農家の吉住さん、富士ゼロックスの播磨さん、Go Organics のデザインに全面的に取り組んでもらっているRENO Design Worksのレノさんと一緒に昨年夏前からスタートしました。
〜二丈赤米について〜
糸島市は、中国の歴史書「魏志倭人伝」に記されている古代の伊都国があった場所とされ、今から2千年以上も前から、大陸との玄関口として稲作文化を始めとする新しい文化が到来したという大変歴史のある場所です。
赤米は古代米とも呼ばれ赤飯のルーツになるお米で、もともと野生種に近く、虫害・病害に強く、農薬や化学肥料のまだ無い遠い昔から日本に根付いていた品種でもあります。
しかし、日本での稲作が白米主流になる中で、赤米は一時期絶滅の危機に瀕し、それを守り続けながら現代の味覚に合うように試行錯誤を繰り返し、農薬や化学肥料の使用を限りなく減らせる環境負荷の少ない品種となりました。それに尽力されているのが吉住さん。
〜商品化に至るまで〜
コンセプトデザインを進める中で、赤米が人の手で大切に護られながら現代に合わせた形へ変化を遂げている点に着目していた時、ちょうどお父様の代から引き継ぎ新しい形へと変化し始められていた「ながさわ結納店」の長澤さんに出会います。
そこには伝統ある博多水引を日常に取り入れられる”水引の箸置き”が。
そして、博多と言えば櫛田神社。
櫛田神社の参道には、1927年創業の箸屋「蔓はし」さんの3代目である小島さんが。
無農薬の白米と極低農薬の赤米を、国産で、おめでたい時に用いられる柳の箸で食べてもらいたいからと駆け込みました。
このようにしてご縁が繋がり、二丈紅白米・水引の箸置き・柳の箸、のセットの形へ。
富士ゼロックスさんには「オンデマンド印刷 x 農産物」での地域活性化に繋がる商品作りをテーマに、紙の選定やサンプル作成、テストなど、印刷技術に関わる点を全面的にバックアップいただきました。
ピーアンドディビジネスの安武さんには初代の印刷を、井上総合印刷の井上さんには改良後の印刷とパッケージ加工を。特にパッケージ加工は大変で今年に入ってから改良・試作を重ね、この美しい姿へ。
東京で長年プロダクトデザインに携わりグッドデザイン賞を3回受賞、その後ソニー製品の設計もされていたレノさんのデザインに対する考え方やこだわりの姿勢、そこに地元企業の方々の技術や協力が加わり、この商品が完成しています。
今回の受賞は、古き良きものを継承しようとされている方々、地元企業とのコラボレーション、そして長年のデザイン経験が形として表れた結果なのだと思います。
さらに!最優秀賞は長澤さんが受賞され、ダブル受賞となり感無量です!
「本物は残る、継続は力なり」
この商品化を通じて一番感じたことであり、本当に大切なものは人の手で残され、人の継続は力になる。
多くを学ばせていただきました。
AIには出来ない、人にしか出来ないこと、大切にしていきたいです。
東京から福岡に戻り、いろんな方に出会え、新しく始めたことがこのような形にしてもらえたこと、本当に感謝の気持ちで一杯です。
表彰の時、ステージから客席を見ると、母が涙していました…娘は企業勤めを辞めて何をやっているのかと心配かけていたので、ちょっとは安心してくれたかな。
携わっていただいた方々、そして一緒に喜んでいただける方々、いつも本当にありがとうございます。
これからも、人や環境に良い暮らしに繋がる志事を続けていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
最後に、
〜二丈紅白米の販売について〜
今回のプレミアムパッケージは、年末年始の限定販売を予定しています。
ただ、ご存知の方も多いと思いますが、ながさわ結納店さんは超多忙を極めている中ですので、来年までお待ちいただくかもしれません。
プレミアムパッケージではなく、二丈紅白米を家庭や飲食店で日常的に取り入れ、農家の吉住さんとGo Organicsを応援いただける方へはお米のみ販売できますので、メッセージまたはinfo@goorganics.jpまでご連絡をお待ちしております♡