食べられる森?それってどんな森?
ここは福岡県のとある場所。
もともと無農薬農家を営んでいた方の私有地で、数年まったく使われていない平地です。
「何もないところに、果実を中心にハーブや野菜もあって、何でも食べられるような森を作りたい」
「自然と人、さまざまな生き物が一体となれるような森に」
「ここに来たら癒され、さまざまな人達が繋がり楽しめる場所にしたい。」
ここに集う人達が自然を感じながら食べ物を育てたり、一緒に収穫し、味わい、自然に還す。
こんな素敵な話を聞いたのが、約1年前でした。
あれから月日を経て、「食べられる森プロジェクト」が2021年9月にスタートしました。
通常、このような何も使用されていない土地を農園にしようとした場合、草木を刈り、機械でまっさらな平地にして、区画化してから種や苗を植えていきます。
でもこの場所は違います。
機械をいれずに、これまでの時間をかけて形成されてきた地形や草木を活かし、どのように自然と対話しながら形作っていくか、そこからなのです。
夏を終え、育ちきった雑草に覆われていた姿から、手作業による最低限の草刈りが行われ、「風の道」が出来ていました。
風の道とは、草木の間を自然に風が通るように、”効率や区画を考えて作られた道”ではなく”人の感覚をもとに表面化された道”。
一歩足を踏み入れてみると、子どもの頃に野山を歩いた時のような、そんな感覚が蘇りました。
小動物が自然に道を作ってくれていて、歩いているとなんとなく進む方向がわかるようになっている。
そんな道がこの平地に出来上がっていたのです。
歩いていると、自然な花が咲いていたり、名前も知らない木々があったり。バッタやカエルにも出会います。
どれも傷つけることなく、命を保ちながら、形作られていく森。
コンセプトはありつつも、設計書をもとに作られていくわけではないので、とても時間と労力がかかる道のりです。
新たに加わる果実の木やハーブなどの苗、そして水。
井戸はないので、井戸堀りも必要かもしれません。
季節とともに少しずつ変化していくこの場所を、ぜひ見守っていていただければと思います。
そして時がきたら、ぜひ活動に参加したいですね。
プロジェクトの様子を、これからもアップデートしていきます。お楽しみに。