Vol.13 未来のための種
Vol.13 未来のための種

Vol.13 未来のための種

2015年10月 シードマイスター協会が主催する3日間に渡る勉強会へ。
講師は、シードマイスター協会の石井先生をはじめ、添加物や遺伝子組み換えについては安部先生、熊本で無肥料栽培を実践されている農家の馬場さん、種についてはシーズオブライフのジョン・ムーアさんという錚々たる顔ぶれ。

”本物の種、本物の食べ物、本物の人々
私達の地球の未来のために、丈夫な種を育てる必要がある” by ジョン・ムーア

人は自然の中の一部であり、人にしか出来ない役割があります。
丈夫な種を育てること。
それは人間の自然に向き合う姿勢と強い意志が必要なのです。
このことを無視して、未来を変えることは出来ないのです。

あの学びからちょうど6年が経ちました。
当時より無農薬栽培の農家さんは増え、そのような野菜の宅配業者も増えました。
「オーガニック野菜」への消費者の意識は少しずつ変わってきたようにも思います。

でも、種のことって一般消費者はほとんど気にしたことがないでしょう。
私が最初に気になったのは2011年。
福岡の糸島市で貸農園を見つけ、ホームセンターで種を購入しました。
いざ種を蒔こうと、いくつかの袋を開けてみると、袋の中に入っていたのは赤色や青色をした種。
「なぜこのような色をしている?」
この疑問から、種のことを調べるようになったのです。
当時、種はホームセンターで購入するものと何の疑問もなく手にした種から、世界に広がる社会的な問題・影響を知ることに。

着色された種、それはフィルムコートといって殺虫剤などの農薬が塗布されています。
少量の薬剤で効果的に病害を防除するためで、規定値といっても農薬は農薬です。
しかし、病害が売上・利益に直結してしまう農家さんからすると、このようなF1種子を使わざるを得ない現状もあります。
消費者が求める野菜や、必要となる生産量をまかなうためには避けて通れません。

でも、このような技術がなかった昔は、野菜を育て、種を取り、その種をまた蒔いて、という循環で成り立っていたはずです。
現代の種子加工による「F1種」に対し、種を大切に、加工せずに出まわっているものに「固定種」「在来種」があります。
固定種は、種の選抜と交配を中心に植物の品種改良(育種)をおこない、品種として定まった状態のもの。
在来種は、特定の地域に昔から栽培されている野菜の種、その土地に根ざした品種のこと。

野菜に対し、農薬が使われているかどうかを気にする前に、種から変えていく(昔の循環スタイルへ戻す)必要があるよね?
と気付いた人達は、固定種・在来種で野菜を栽培されています。

GO Organicsでは、種から学び、実践していこうと、固定種・在来種だけで栽培する農園「GO FARM」を運営していました。
現在は農園はストップしていますが、東京でのベランダ栽培では固定種・在来種を使用しています。

ぜひ、種のことを知って、実践してみてくださいね。

熊本:グリーンフィールド
有機のタネの専門店~有機の固定種・在来種、自然栽培の種、F1有機種子など多数~ (gfp-japan.com)

埼玉:野口種苗
野口のタネ/野口種苗研究所の2021年トップページ (noguchiseed.com)