2015年6月、シードマイスター協会の石井先生に福岡に来ていただき、種・土・農法について学ぶ「シードセミナー」を開催しました。
福岡市と糸島市で日程を分けて2ヶ所開催。初開催にも関わらず、沢山の方々にご参加いただきました。
シードマイスター協会は名前の通り、「種」にこだわり、土、農法についても幅広く学びます。
なぜ種にこだわる必要があるのか?
一般消費者は「F1」や「固定種」「在来種」と聞いても、ご存じではない方がほとんどでしょう。
このセミナーを開催した私自身も、まったく知らなかったのです。
九州で、その大切さを広めていただきたいという願いを快く引き受けていただけました。
日本の農業では、「F1種」と呼ばれる種が90%以上を占めています。
GO Organics Japanをスタートした2015年も、無農薬で野菜を作る農家さんはいても、固定種や在来種という日本古来からの種を使用している農家さんはほぼゼロでした。
今でも、F1種の農家さんがほとんどで、たまに固定種・在来種の野菜を見かけたりします。
個人で農業を始める人で、固定種・在来種を入手される方も増えた気がします。
なぜF1種が多いのか?
なぜ固定種・在来種がいいのか?
F1種は、異なった遺伝子を持つ親株を交雑させてできた第一世代目の子孫のこと。
なぜこのことを世の中に広めたいのかというと、F1種は人為的に作られた種であるからです。
昔は、農家さんが作物をつくり、種をとり、また種を蒔いてという自然のサイクルがありました。
農業は、現代に合わせ効率化や売れるよう食味を変えるなど、そもそもの種自体が人為的に作られように変わっていったのです。
シードマイスター協会はそのことに着目し、広める活動をされています。
セミナーでは、種の違いを学び、土や農法についても学んでいきますが、実践的なテストもあります。
それは「食べ比べ」です。
一般野菜と無農薬野菜の食べ比べでも、野菜の味の違いが分かる方にはわかるでしょう。
シードマイスター協会では、「F1種の野菜」と「固定種または在来種の野菜」を食べ比べてもらい、その違いを感覚でとらえてもらう方法をとります。
なぜ感覚かというと、頭で考えるのではなく、自分の「舌」で感じ、自分の舌を一番信頼して欲しいからです。
石井先生はベロメーターと呼ばれますが、自分の舌で味の違いがわかるようになると、野菜の説明が書いてなくても、自分の舌にあう=安全な野菜を選べるようになり、それが自身の健康に繋がっていきます。
種の違いで野菜の味が違うってわかるの?
人によってそれぞれです。
しかし、一般的には、いつも加工品を食べてる方の舌は味感覚がマヒしていて、違いを感じ取れないでしょう。
いつも無農薬野菜を食べてる人は、違いがわかったりします。
そして、土の学びでは、どのような肥料を農家さん達が使われているか、肥料についても学びます。
野菜の食べ比べでは、この肥料の違いもわかったり。
例えば、牛や豚を飼っている農家さんが米や野菜作りもしている場合、家畜堆肥を田畑へ循環させたりします。
その場合、お米や野菜を食べると家畜堆肥の香りや味がすることがあったり。
さて、その牛や豚はそもそも何を食べて育っているの?ということが、大事なポイントになっていくのは想像いただけるかと思います。
家畜のえさは、ほとんどが中国産ですよね。
すべては循環なのです。
そのことを全体を通して学ぶことで理解が深まります。
そして、長年、無農薬野菜を食べ続けたり、加工品を食べるのを避けていくと、舌の感覚が鍛えられてきて、自分の健康を自分で守れるように。
シードマイスター協会は、その後、東京から福岡へ移住されました。
GO Organicsでは、家と畑探しをサポートしながら、その活動を通じて様々なことを学ばせていただきました。
一時期、シードマイスターの講師として活動していたので、また準備ができたら、学びを広げる活動をスタートしようかなと思います。